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自民党国会議員のリーダー選定能力の衰退

福田内閣が提示した田波氏(国際協力銀行総裁)が野党多数の参議院で同意が得られなかったことによって、日銀総裁は明日から空席となった(白川副総裁が代行)。空白になったことを嘆く見解がマスコミに多数出ているが、ここまで来たのは福田総理の責任が最も大きいということは認識しておく必要がある。

民主党に問題があるのはほとんどの人は否定はしないだろう。しかし、民主党が財金分離を主張し武藤氏を拒否した以上、元財務事務次官である田波氏を提示しても、立場上、民主党は拒否せざるを得ないのはわかりきった話。田波氏を立てて断られたからといって、民主党を日銀総裁空席の主犯にすることはできない。故小渕総理は民主党の提唱する金融再生法案を丸呑みすることによって金融国会を乗り切ったのとは対照的である。総理大臣としての指導力がないといわれても仕方がない。

自民党の伊吹文明幹事長は十七日の記者会見で、各種世論調査で福田内閣の支持率の低落傾向に歯止めがかからないことについて、「不支持の大きな原因は多分、指導力がないということではないか」と述べ、国民が首相の指導力に疑念を抱いているとの見方を示した。

伊吹氏は参院で野党が多数を占めるねじれ国会の影響で日銀総裁人事が難航していることなどを念頭に、「参院で過半数に達していないので、円滑な政権運営ができない。国民の目から見ると、モタモタしている。今のような参院の状況では、誰がやってもそのように映る」と指摘した。(東京新聞2008年3月18日 朝刊)

しかし、指導力のない人物を、昨年の党総裁選で圧倒的に支持したのは誰であったのか。自民党の国会議員たちである。そうした指導者としての能力のない人間を二代続けて総理総裁として担ぎ出した彼ら自民党国会議員たちに大きな問題があることは十分認識しておくべきであろう。その前の総理、郵政解散で自民党を大勝に導いた小泉氏は、2001年に一般党員の投票で圧倒的勝利を得たので総理総裁になったのであり、その際国会議員の多数は敗北した橋本氏を当初支持していたのではなかったか。さらにその前の、不評を買うばかりだった森氏は、小渕総理の突然の死後、当時の自民党幹部の談合で決まった総理総裁であった。

こうして見ると、もはや今の自民党の国会議員たちに自分たちのリーダを決める能力はない、といわざるをえない。国民の負託にこたえるリーダーを選ぶ力はないということである。そうした人々に引き続き政権を託してよいのかという疑問を呈する声が出ても不思議ではあるまい。

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