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東浩紀・北田暁大対談

一昨日になってしまったが、東・北田の対談を聴きに行った

標題として「現代思想の再生-ポストモダニティと公共圏」とあったが、実際は、両氏が共同編集してNHK出版から2008年4月に創刊される雑誌『思想地図』の趣旨等を語るものであった。配布されたパンフレットには、以下のように記述されている。

ゼロ年代の現代思想を俯瞰し、その限界を突破!
来たるべき10年代の知的な羅針盤を作るために、
そして、もういちど思想の力を信じられる時代を作るために、
新雑誌『思想地図』、NHKブックス別巻として2008年4月創刊。
編者は、批評界のトップランナー・東浩紀と気鋭の社会学者・北田暁大。
第一号の特集は「日本」。刮目して待て!

『思想地図』①
・巻頭言「2008年の思想地図」:東浩紀十北田暁大
・創刊シンポジウム「国家・暴力・ナショナリズム」:萱野稔人+白井聡十中島岳志+東浩紀十北田暁大
・特集「日本」:伊藤剛 川瀬貴也 黒宮一太 呉咏梅 白田秀彰 芹沢一也 高原基彰 中島岳志
韓東賢 福嶋亮太 増田聡の論文、そして公募論文2点!
・鼎談 国家論と日本 萱野稔人+東浩紀+北田暁大 (内容は変更になる場合があります。)

勝手ながら、両氏の対談の内容としてポイントとなりそうな点をラフに述べると、
・(赤木智弘氏等の名を挙げつつ)今は即効性のある言説が求められているが、抽象的な思想/批評も必要。そうした抽象度の高いもの、思考実験を扱う「場」をつくりたい。
・かつてサブカルを語ることと現代思想を語ることは等価であったが、90年代にそれをつないでいた政治的なもの(現実との接点を持っていた)が薄れ、サブカルと現代思想を媒介するものが失われた。そうした政治的なものを再興したい。(この点、「批評空間」は現実との接点を失い、実感派に負けて失敗した)。
・『思想地図』第1号のテーマを「日本」としたのは、①サブカル、オタクが「クールジャパン」として持ち上げられることに対して批判的に考えてみたい、②最近の議論には高度成長期へのノスタルジアみたいものがあるがこれについても考えたい、ということから。
・グローバリゼーションの時代だが、日本語の読めない外国人が(日本での日本語で書かれたサブカル論を全く知らずに)アニメ等を論じている。これには我々にも責任がある。英語圏にわれわれの考えを伝える努力をしてきたか?(ただ、こうした現象は、日本だけでなく多分世界中で起きていることだろうと思う)。『思想地図』は日本語だが、日本の論点を日本語で書くことで、普遍的にする回路ができないだろうかと思っている。
・第2号のテーマは「世代」。日本では本当は「社会対立」の問題なのにそれが常に「世代対立」の問題にされてしまう。そのこと自体を問題としたい。

なお、Q&Aの時間に、同誌の公募に落選したと思しき方々がその理由を質問していたのは御愛敬。

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